妊娠中や授乳中に母親が食事制限をすると、アレルギー予防になるの?

妊娠

16年目の現役助産師さやえんどうです

妊婦さん
妊婦さん
  • 私はアレルギーがあります
  • 赤ちゃんのアレルギーが心配です
  • 妊娠中も授乳中も、色々食事制限した方が良いですか?

と質問される妊婦さん、授乳婦さんはとても多いです

お子様のアレルギーはとても心配ですよね、ご自身がアレルギー持ちの方は尚更心配でしょう

この記事では、

  • 妊娠中、授乳中の食事制限はアレルギー予防に必要か
  • アレルギー予防のためにできること
  • 母乳とアレルギーの関係

について、わかりやすくお話させていただきます

さやえんどう
さやえんどう

アレルギー予防のための母親の食事制限は、推奨されていないんだよ!

では、始めましょう

妊娠中・授乳中の食事制限をする必要はない

eggs
eggs

妊娠中や授乳中にアレルギー予防のために食事制限することについて、

食物アレルギー発症予防のために、妊娠中と授乳中の母親の食事制限を行うことを推奨しない

(食物アレルギーの診療の手引き2020)

とされています

つまり、

結論

妊娠中や授乳中は、食物アレルギー予防のために食事制限をする必要はない

ということですね

海外ではピーナッツを早めから摂取する

peanuts
peanuts

日本人にはあまり馴染みがないかもしれませんが、

海外ではピーナッツがとても人気で、ピーナッツアレルギーについての研究が数多くあります

さやえんどう
さやえんどう

ピーナッツ消費国は、中国、アメリカ、インドなどたくさんあるよ

とある研究で、

  • ピーナッツを月に5回以上食べる妊婦と、1回未満の妊婦で産まれてきた赤ちゃんを比較
  • 月に5回以上食べていた女性から産まれた赤ちゃんの方がアレルギーになりにくかった

とあります

また、乳幼児の摂取について、

  • ピーナッツ導入を遅らせることが、ピーナッツアレルギー発症増大につながる可能性が報告された
  • ピーナッツアレルギーの多い国では、乳幼児期(4~10か月)にピーナッツを含む食品を開始することが推奨されている

(食物アレルギーの診療の手引き2020)

とあります

つまり、

結論
  • あえて妊娠中に食べないようにすることが良いことではない
  • 食物アレルギー発症を心配して、補完食(離乳食)の開始を遅らせることは良いことではない

ということがわかりますね

アレルギーのリスク因子を知ろう

allergy
allergy

食物アレルギーの発症リスク因子として、

  • 家族歴
  • 遺伝的素因
  • 皮膚バリア機能
  • 日光・ビタミンD
  • 乳児期のアトピー性皮膚炎

などがあります

アレルギー予防のためにできること

乳児期のアトピー性皮膚炎は早めに治療をする

allergy
allergy

食物アレルギーのリスク因子はいくつかありますが、

乳児期のアトピー性皮膚炎が食物アレルギー発症のリスク因子となることは、数多くの研究から明らか

です

アレルギーマーチ:乳児期のアトピー性皮膚炎を始まりとして、その他のアレルギーが出現してくること

このアレルギーマーチの発症予防が非常に重要です

そのため、

  • 普段から保湿(スキンケアを行う
  • 湿疹があれば早めに皮膚科へ受診し治療する

ことが勧められます

さやえんどう
さやえんどう

大人も子供も、お肌には保湿が一番大事なのね

手洗い・うがい・マスクをしよう

girl
girl

風邪などのウイルス感染を繰り返したり、車の排気ガスといった大気汚染物質は、喘息を引き起こしやすいです

手洗い・うがい・マスクをして予防しましょう

部屋の掃除をしよう

cleaning
cleaning

赤ちゃんの頃は食物が主なアレルゲンですが、徐々にダニやハウスダストへ変わります

お部屋の掃除は大切です

母乳を与えることでアレルギー予防になるという考え方もある

baby
baby

母乳だけで育てることで、

  • アトピー性皮膚炎を防ぐ効果がある
  • 喘息の予防になる

という研究があります

さやえんどう
さやえんどう

牛の乳からできている人工乳を早期から飲まないことも、アレルギー予防になると考えられているよ

しかし、授乳をしていて赤ちゃんに明らかな食物アレルギーが疑われる時には、食物を控えた方が良い場合があります

そのような時は、

自己判断はせずに、アレルギー専門医へ受診しましょう

まとめ:アレルギー予防のための妊娠中や授乳中の食事制限は必要ない

eggs
eggs

妊娠中や授乳中に母親が食事制限をすることは、アレルギー予防の点では推奨されていません

結論
  • あえて妊娠中に食べないようにすることが良いことではない
  • 食物アレルギーを発症を心配して、補完食(離乳食)の開始を遅らせることは良いことではない

ということがわかりました

さやえんどう
さやえんどう

大切なのは、産まれてからのスキンケアだね!

お読みいただきありがとうございます

今日はこの辺で

さやえんどうでした

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